2011年06月08日

購入履歴・古本編14

 以前にフランス編を買って「表紙が予想と違う!」と絶叫する羽目になった白水社の「現代幻想小説」シリーズから2冊購入。

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 『現代ロシア幻想小説』と『現代ドイツ幻想小説』。
 今回もネットで買ったのですが、ちゃんと表紙を確認してから購入しました。『現代フランス幻想小説』の悲劇2回目は嫌だ。

 だからちゃんと東欧編とお揃いですよ、ほら。

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 東欧は緑色、ドイツは赤色、ロシアは茶色。背景色だけが違うのかと思いきや、よく見ると、下の模様(?)部分も微妙に色が違う。
 これで3冊。本来ならフランスは紫色で、これで「現代幻想小説」シリーズ6冊の内4冊が色違いで揃うはずだったんですがね……。前も書きましたが、これが以前に購入してみたら、フランスの表紙が違ってたですよ。どうも途中で装丁が変更されたらしい。凹む。
 なので他の国のも表紙が途中で変わったんじゃないかと恐れていたのですが、もしかしなくても途中で変更されたのはフランスだけなのかもしれないと思えてきました。
 と言うのも、白水社はこの後に「フランス幻想文学傑作選」全3冊シリーズを刊行しておりまして、これの表紙が、私が「違う!」と絶叫した『現代フランス幻想小説』の新カバーとそっくりなのです。
 つまり、新しく「フランス幻想文学傑作選」を出すにあたり、以前に刊行していた『現代フランス幻想小説』の装丁を変更して、新シリーズと揃えたんじゃないかと。これらの本はどれも選者が同じですしね。


 と謎が(たぶん)解けたところで、やっぱり『現代フランス幻想小説』は最初の装丁の方が欲しいのですが。
 ハードカバーの「フランス幻想文学傑作選」3冊を揃えるほど、フランスの幻想小説に思い入れはないし。と言うか、つい最近『フランス幻想小説傑作集 (白水Uブックス)』買ったばかりだってば。これも選者同じ人だし、つまり収録作品も相当被っているんじゃないの。
 ……あー、どこかで旧装丁版の『現代フランス幻想小説』を投売りしてないかなぁ。この「現代幻想小説」シリーズで一番部数が出ているのはフランスのようだし、もうちょっと値崩れしても良いんじゃないの。と我が侭を言ってみる次第。


 フランスはおいておくとして、これで「現代幻想小説」で残るのはアメリカとイギリスの2冊。最もポピュラーっぽい2冊ながら、あんまり市場に数は出ていないようで、イギリスの値段なんか結構高い。
 まぁ、ぼちぼち集めますか。買ったロシアとドイツも全く手をつけていないし。
 今回買ったこの2冊は使用感ゼロで非常に宜しいです。ロシアの方は外側の経年劣化が著しいですが、まぁ1971年に出た本だしなぁ。
 ドイツの方は表紙の色褪せはあるものの、とてつもなく中身綺麗です。


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2011年06月07日

購入履歴・古本編13


 今回購入したのは、「世界恐怖小説全集」の12『屍衣の花嫁』。Amazonでの中古価格高っ!!
 タイトルに惹かれて買ったは良いが、サブタイトルが「世界怪奇実話集」であることにいまさら気がつく。
 恐怖小説はフィクションだから良いんだよ派としては、ちょっとがっかり。フィクションならどれだけ怖くても所詮は虚構だと強がってもいられるが、実話だと、えーっと。
 まぁ、古い本だし、そう怖くもないでしょう、たぶん、きっと、期待してます。
 ……恐怖小説買っておいて、怖くないのを期待したいって既に本末転倒してますやん。

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 出版社は東京創元社。翻訳者は平井呈一。
 ちなみに函入り。左の銀色が函で、右のが本体。函は下部分破損。まぁ、古い本だしね。
 本体の魚みたいな絵だがデザインだかは、シリーズで統一されているようだが、函絵はそれぞれ違うらしい。イラストを描いてる人からして違うようだ。12の『屍衣の花嫁』では真鍋博。

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 函裏側。これは表側と違ってシリーズで統一されているらしい。
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 定価340円。発行が昭和34年、西暦に直すと1959年で、つまり今から42年前なわけだが、この頃の340円って今で言うどれくらいに相当するのだろうか。
 42年前かぁ。そりゃ函も壊れるわな。
 本体も経年劣化なのか元から作りが甘いのか、ちょっと斜めに力をかけたら崩壊するかも。入れるだけでクッタリ感が付与されると評判の私のカバンに放り込んでも大丈夫か、コレ。

 しかし外側の経年劣化に対して、中身はとても綺麗で使用感はない。スピンすら使われた形跡もなく、真ん中あたりで「し」の字になってたし。もしかして42年間誰にも読んでもらえずにきたのだろうか。その末に私のところにやってくるだなんて、なんて不幸な本だろう……。

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 月報付き。
 が、「世界幻想文学大系」(国書刊行会)に付属の月報と違い、今回の『屍衣の花嫁』に載っているのは、読者からの声と編集部だより、次回配本予告くらいのもの。別になくても良いなコレ。
 ただ「読者の声特集」と銘打たれているから、今回だけ特異だったりするのかも。


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2011年06月05日

京都、舞妓しおり


 月曜日に送ったトルコ行きのbookmark tagが到着したとのメッセージを頂きました。
 2週間掛かるとか言われた気がするんだけど、1週間掛からずに到着しました。
 早くてビックリだよ!

 と言う訳で、その栞をご紹介。これは自分用の。

京都の舞妓しおり


 GWに京都に行った時に購入したもの。どんだけ引っ張るの京都ネタ。
 ちなみに買ったお店は、京都河原町駅近くの「ノレン」って名前だったと思います。
 プラスチックの台に挟み込むように栞が収められてるのですが、この半透明の台も種類がありました。
 これは桜吹雪ですが、大文字のと他にもあったかな? ちょっと記憶が曖昧。

しおり・アップ

 黒色と縁の金色部分以外は透けておりまして、ステンドグラスのようになっております。
 なかなか素敵だと思うんですが、さて、どうでしょうか。
 私のはピンク。トルコの方に送ったのは水色です。ピンクの私のは舞妓さんが右を向いておりますが、水色のは左を向いておりました。他にカラーバリエーションがあったのは確かなんですが、全部で何色あったかは忘却の彼方。
 ……どうせネットで調べられるだろ、と高をくくっていたら見つけられず。そもそも「栞」って「しおり」だったり「ブックマーク」だったりと表記方法が複数あってめんどくさい。あー、言い訳。


 ちなみに、栞をbookmark tagで送る際に「可愛いのを送るね!」とのメッセージを送信し、自らハードルを上げた今回ですが、どうも相手の方には気に入って貰えたようで、ほっと胸を撫で下ろした次第です。
 ちなみにこの方、tagを返してくれていまして、彼女の方も私に栞を送ってくれているのです。
 いつ届くかな? 楽しみー。


 そして残った問題は、自分のために買ったこの和風の栞に合うような本を最近ちっとも読んでないってことです。
 もうすぐ夏だし、白水Uブックスの幻想小説傑作集シリーズの日本編か、河出文庫の怪談集シリーズの日本・江戸編でも買おうかしら。って、理由がおかしいか。


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2011年06月04日

『就眠儀式』感想:★★★☆☆

就眠儀式 新装版
就眠儀式 新装版須永 朝彦

名著刊行会 1992-02
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 『血のアラベスク―吸血鬼読本』に於いて、スラブ圏で信じられていた一種の民話としての吸血鬼から、フィクションとしての吸血鬼までをバランス良く解説してくれた須永朝彦氏の手による吸血鬼本。私が買ったのは名著刊行会(凄い名前だ)の新装版。
 収録されているのは氏の短編と超短編11作に、吸血鬼小説の歴史解説1編。以下収録作一覧。全て旧字旧仮名。


ぬばたまの
樅の木の下で
R公の織畫
就眠儀式
神聖羅馬帝國
森の彼方の地
蝙蝠男
薔薇色の月
三題噺擬維納風贋畫集
ガリヴァの知られざる旅

紅くて然も暗い憧憬 

 吸血鬼本を一覧にした「吸血鬼圖書室」も収録。だがこれは、同じ氏の手によるペヨトル工房から再版された『血のアラベスク』収録の同名「吸血鬼図書室」の方が新しくて(と言っても1993年、本書は1991年)良いかも。
 「樅の木の下で」は、新字新仮名で書物の王国シリーズの『吸血鬼』にも収録されている。

 以下、長いので折りたたみ。
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2011年06月02日

購入履歴・新本編7

ピンクにピンク

 Amazonさんから1冊届いていた。
 買ったのは白水Uブックスの『フランス幻想小説傑作集』。

 先週、『QUEENDOM』のCDを購入した時はTMG便だったけれど、今回は佐川のメール便。どちらも千葉の倉庫から。CDはいつもの変な封筒みたいな薄っぺらくて大きい包装ではなく、箱でした。

フランス幻想小説傑作集 (白水Uブックス (71))


 買った理由は、Amazonの在庫が1だったので。私は最後の1つだと言われると、何だかとてつもなく欲しくなってしまう、売り手から見たらとても美味しい鴨なのです……。
 白水Uブックスの幻想小説傑作集シリーズで、新本で買える可能性があるのはこのフランス編だけですし。うん。と言い訳中。他にドイツ・スペイン・イギリス・アメリカ・朝鮮・中国・日本編があるけれど、それは全て絶版重版未定。
 あれ、今調べてみたら、このシリーズ、私がちまちま買ってる河出文庫の怪談集シリーズよりも出版古いのね。河出の怪談集シリーズも経年劣化で小口の色変わってたりするし、白水の幻想小説傑作集シリーズは更に覚悟して集めなくちゃならないかな。
 って、別に集めるの決定じゃないんですけどね。と言うか、このままでは積ん読ラーからコレクターにクラスチェンジしてしまいそうだ。


 ちなみに、上の書影に映っている下半分のピンク部分は帯ではなく、本体の一部です。私はてっきり帯だと思っていたので、このピンクが外せないことにちょっと凹む。
 が、どうもこの下半分部分、国毎で色が違うみたいですね。どうもドイツは緑で、アメリカは青のようだ。他の国は何色だろう?


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購入履歴・古本編12

全く問題はないらしい。

 『サラゴサ手稿』が面白すぎたせいで始まった、国書刊行会の「世界幻想文学大系」シリーズ収集、地味に進行中。
 今回購入したのは以下。
 4『エジプトのイサベラ』/28『アルクトゥルスへの旅 』/38『西の窓の天使 

 『エジプトのイサベラ』の作者はアルニム。彼は「アラビアの女予言者 メリュック・マリア・ブランヴィル」(『ドイツ幻想小説傑作選 ―ロマン派の森から』収録)で私を「きんもー☆」と叫ばせてくれた作家であります。だって、奥さんの生んだ子供が夫の愛人、しかも同居中、に似てるだなんて、ホラーにしか思えない。
 ……どうも私は幻想小説を読んでいても、生活感を忘れることが出来ないようで。『東欧怪談集』の「生まれそこなった命」でも「こんな廃墟寸前の別荘を貸す友人ってどうよ?」なんて、生活感丸出しの感想を抱いちゃったしなぁ。
 しかし私は読者である前に生活者でありまして、その感覚を忘れ去るのは難しい。つまり何が言いたいかと言うと、その手のツッコミが不要な作品が好きだってことです。さて、『エジプトのイサベラ』はどうかな?

 今回手に入れた5冊はどれも使用感ほぼ無しの状態良好。ただ古い本なので、濃い古書独特のかほりが……。
 なので半日ほど扇風機で風を当ててみました。ちょっとはマシになったかなぁ。湿気の無い日の方が効果が高いと聞いたけれど、この時期にそれは難しいであります。
 また夏に陰干しでもするか。って言っても、夏も結構湿気あるしなー。むしろ乾燥する冬の方が良いのかも? よく分からない。


 これで全45作品の「世界幻想文学大系」シリーズの内、3・4・14・19・22・28・38の7作品を購入したことに。しかしこのシリーズ、さりげなく変わったのが含まれておりまして、一番最後の45『普遍の鍵』なんて、一体どうしろと……。正直要らないんだけど、しかも高いし。
 まぁ、他の44作品集めてから考えれば良いか。


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2011年06月01日

一昨日の発送:private×2(Australia, Germany), and Postcrossing Forum Tag(Turkey)


 一昨日の月曜日に発送した封筒3通。
 大きい2通はいつもの猫薔薇な感じで。……って、いい加減にマンネリすぎるなぁ。

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 右は先日、私のfull FBを送ってくださったドイツの方宛て。
 1 time swapも募集中とのことだったので。
 Thank You FBも同封。気に入ってくれるかな?
 日本郵便のサイト情報によると、ドイツ行きはAir MailとSAL便で1日しか差がなかったので、迷わずSAL便選択で。
 日独交流150周年の切手を使いました。シュヴェリーン城と薬師寺だそうな。気が付いてくれるかしら。
 色々入れたら無駄に立体的になってしまい、切手を貼るのが大変でした。もう全部シールタイプになってくれれば良いのに。
 本当はご当地フォルムカードも同封しようと思っていたのに、綺麗サッパリ忘れていたことを郵便局で思い出しました。遅いって。
 

 左のはオーストラリア行き。
 Postcrossing Official Forumの私のプロフィールを見て、「回しきれないFBがあったら受け取るよ!」とのメッセージを送って来てくれた方です。
 仲の良かったswapperさんが軒並みswapを止めてしまったことから、行き先未定となっていたFBをお送りしました。
 丁度困っていたので、まさに渡りに船でした。
 これも他の物を同封したせいで、凄い不格好に……。CN22が途中で剥がれて、他の荷物に引っ付くんじゃなかろうか。ちょっと心配。
 お金ないので、これまたSAL便で発送。ごめんよ。


 最後のはトルコ行き。

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 「トルコってどこの地域に属しているんだろう?」とふと疑問に思ってGoogle先生に尋ねてみたら、「ヨーロッパ」だと教えてくれました。まぁ、そうじゃなきゃEUに参加するかどうか悩むことすら出来ないわな……。
 トルコと言えばオスマントルコでイスラム教との連想から、私の感覚だとヨーロッパな気がしない。ヨーロッパと言えばキリスト教国なイメージが強いせいだろうけれど。
 ちなみにこれは、Postcrossing Official Forumの栞タグ。
 「可愛い栞を送るね!」なんて自らハードルを上げるメッセージを送ってしまったけど、気に入って貰えるか凄い心配になって来たぞ。
 封筒は以前買って以来、大事に使いすぎて減っていない白雪姫の。
 我が家の秤が信用出来ないので、切手は少なめに貼っております。そんな訳で、窓口で足りない30円分を追加購入することとなりました。
 トルコまでは約2週間ほどかかるんだそうで、一番アジアに近いヨーロッパのはずなのに、結構遠いのでありました。


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posted by 春色 at 02:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 今日の発送 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月31日

先月の読書まとめ(2011/04)

ピンクピンク
 危うくまとめるの忘れるところだったわ……。
 まだ4月分だと言うのに、危なすぎる。

 ギリギリで先月の読書まとめ。
 と言っても、ちょっとビックリするほどに読んでないけど。


・読んだ本一覧

ヴェルサイユ宮殿に暮らす—優雅で悲惨な宮廷生活ヴェルサイユ宮殿に暮らす- 優雅で悲惨な宮廷生活読書メーター
光が眩ければ眩いほどに、影もまた深い。とか何とか言えばカッコいいが、ルイ14世が建てた豪華な館は豪華すぎて、快適性を犠牲にしていた。己の威信を示すためのハリボテが、いつしかハリボテそれ自体に価値が見出されるようになり、それを維持するために多額の費用が費やされるようになる。手段と目的が入れ替わる悲劇で喜劇。マリーアントワネットの肌着の件なんてギャグにしか思えないが、これを真面目にやってるんだから、いやいや大変ですね。/あまりに盛大な誤字と表記揺れは、もう笑っとけ。
(読了日:04月12日 著者:ウィリアム・リッチー・ニュートン、翻訳:北浦春香


ラブ・ケミストリーラブ・ケミストリー読書メーターもっと感想(★★☆☆☆)
いつミステリーに化けるんだろうと思っていたら、ライトノベルに化けた。キャラクターそれぞれがあまりに典型的な上に、作者の彼らの扱いが軽すぎる。「私」の正体は想定内だったが、オチは予想以上なご都合のよろしさで、もうどーでも良いや、うん。/とは言え、有機の合成系学生の日常部分は素直に面白い。「ですよねー」なんて頷きながら読んだけれど、このマイナーすぎるネタは果たしてどこまで読者に理解されるのか。しかし、いくらフィクションとは言え、主人公の実験が成功しすぎて嫉妬。
(読了日:04月06日 著者:喜多喜久


2011年04月・まとめ
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:448ページ


 2冊しか読んでないけれど、どちらもショックな2冊でした。

 『ヴェルサイユ宮殿に暮らす- 優雅で悲惨な宮廷生活』には「校正さん、仕事しろ!」と叫ばせて頂きました。
 微妙に時代を行ったり来たりするのが分かりにくい、って文句は原作者に言うべきだが、しかし、表記揺れや誤字脱字は擁護出来ないっすよ、白水社さん……。
 ここまで「がっかり」させられたってことは、逆に言うと、どうやら私は白水社という出版社をかなり信頼していたらしい。
 にしても、何でそんなに信頼していたんだろう。今まで読んだ中で最も「良く出したな! ニッチすぎるわ!!」と驚愕した『ある子殺しの女の記録―18世紀ドイツの裁判記録から』は白水……じゃなくて、人文書院だし。お気に入りの『現代東欧幻想小説』が白水社だからか?
 自分でも良く分からないや。確か何かしら理由があったと思うんだけどなぁ。「あの○○を出してくれた白水社が……」と読みながらじりじり凹んでいった記憶があるんだけど、何だっけか。
 あ、ちなみに、内容自体は中々に興味深いと思います。太陽王以下の皆様の「普通の生活」をちょこっと覗く感じで、面白い。
 けれど、あの時代にロマン感じている人が読むと、夢が壊れるかもしれない。

 『ラブ・ケミストリー』は『ラブ・ケミストリー』で、作者が終盤で見せてくれたキャラクターのぶん投げっぷりに驚愕した。
 キャラクターを大事にしすぎてご都合主義乙になる展開は何度か見てきたが、展開のためにキャラぶん投げるのには初めて遭遇した。
 自分の作ったキャラクターなんだから、もうちょっと大事にしてあげようよ……。


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posted by 春色 at 23:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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