
危うくまとめるの忘れるところだったわ……。
まだ4月分だと言うのに、危なすぎる。
ギリギリで先月の読書まとめ。
と言っても、ちょっとビックリするほどに読んでないけど。
・読んだ本一覧
ヴェルサイユ宮殿に暮らす- 優雅で悲惨な宮廷生活
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読書メーター光が眩ければ眩いほどに、影もまた深い。とか何とか言えばカッコいいが、ルイ14世が建てた豪華な館は豪華すぎて、快適性を犠牲にしていた。己の威信を示すためのハリボテが、いつしかハリボテそれ自体に価値が見出されるようになり、それを維持するために多額の費用が費やされるようになる。手段と目的が入れ替わる悲劇で喜劇。マリーアントワネットの肌着の件なんてギャグにしか思えないが、これを真面目にやってるんだから、いやいや大変ですね。/あまりに盛大な誤字と表記揺れは、もう笑っとけ。
(読了日:04月12日 著者:
ウィリアム・リッチー・ニュートン
、翻訳:
北浦春香
)
ラブ・ケミストリー
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読書メーター/
もっと感想(★★☆☆☆)いつミステリーに化けるんだろうと思っていたら、ライトノベルに化けた。キャラクターそれぞれがあまりに典型的な上に、作者の彼らの扱いが軽すぎる。「私」の正体は想定内だったが、オチは予想以上なご都合のよろしさで、もうどーでも良いや、うん。/とは言え、有機の合成系学生の日常部分は素直に面白い。「ですよねー」なんて頷きながら読んだけれど、このマイナーすぎるネタは果たしてどこまで読者に理解されるのか。しかし、いくらフィクションとは言え、主人公の実験が成功しすぎて嫉妬。
(読了日:04月06日 著者:
喜多喜久
)
・まとめ読んだ本の数:2冊
読んだページ数:448ページ
2冊しか読んでないけれど、どちらもショックな2冊でした。
『
ヴェルサイユ宮殿に暮らす- 優雅で悲惨な宮廷生活』には「校正さん、仕事しろ!」と叫ばせて頂きました。
微妙に時代を行ったり来たりするのが分かりにくい、って文句は原作者に言うべきだが、しかし、表記揺れや誤字脱字は擁護出来ないっすよ、白水社さん……。
ここまで「がっかり」させられたってことは、逆に言うと、どうやら私は白水社という出版社をかなり信頼していたらしい。
にしても、何でそんなに信頼していたんだろう。今まで読んだ中で最も「良く出したな! ニッチすぎるわ!!」と驚愕した『
ある子殺しの女の記録―18世紀ドイツの裁判記録から
』は白水……じゃなくて、人文書院だし。お気に入りの『
現代東欧幻想小説
』が白水社だからか?
自分でも良く分からないや。確か何かしら理由があったと思うんだけどなぁ。「あの○○を出してくれた白水社が……」と読みながらじりじり凹んでいった記憶があるんだけど、何だっけか。
あ、ちなみに、内容自体は中々に興味深いと思います。太陽王以下の皆様の「普通の生活」をちょこっと覗く感じで、面白い。
けれど、あの時代にロマン感じている人が読むと、夢が壊れるかもしれない。
『
ラブ・ケミストリー』は『
ラブ・ケミストリー』で、作者が終盤で見せてくれたキャラクターのぶん投げっぷりに驚愕した。
キャラクターを大事にしすぎてご都合主義乙になる展開は何度か見てきたが、展開のためにキャラぶん投げるのには初めて遭遇した。
自分の作ったキャラクターなんだから、もうちょっと大事にしてあげようよ……。
